大川入山

 天竜川と木曽川に挟まれた中央アルプスの最南端に、阿智村セブンサミットの恵那山・大川入山があります。日本の中心に位置し、南北60kmにもおよぶ、木曽山脈・中央アルプスも南西の端に位置する恵那山を越え、さらにその裏にそびえる、この独立峰・大川入山を終点として、丘陵地帯となっていきます。

大川入山からの沢を源流として、東は天竜川へと、南は矢作川へと水は長い旅を始めます。きっと昔の人は、大きな川の源流で、谷の奥に入ったところにある美しい山容を持つ山ということで、大川入山と名付けられたのでしょう。
登山口から頂上は見えませんが、きれいな三角形の形をした美しい山です。展望の良さはピカイチで、地元の信州の人たちだけでなく、県境をまたいだ遠州・三河の人たちからも南の秀峰として愛されています。特に、頂上直下の笹の斜面からの眺望はすばらしく、北アルプス・中央アルプス・南アルプス・八ヶ岳・三河湾、さらには富士山と360度の大パノラマを楽しむことができます。

恵那山は2000mを超える中央アルプス西南端の山であるがゆえに、海からの湿った雲がかかりやすく、そのために頂上稜線部分が苔むして、原生林の木々も大きく育っているために、眺望がなかなか見られる場所が少ない山になっているのに比べ、この大川入山は、江戸時代の後期から矢作川流域が木材の大生産地となっていた歴史もあって、頂上付近は展望の良い笹原となっています。

信州百名山は、長野県内の山々をくまなく歩き尽くした清水栄一さんが名峰として選定したもので、「山容が秀で、登高欲の対象となる山であること」という選定基準があるのと合わせて、大きく傷つけられなかった古き良き時代の信州の山々が無くならないように、との意が書かれています。そのような意味でも、この名峰・大川入山も多くの人に愛されながら、美しいままの山が残っていくのでしょう。


 コース

■一般登山者向け治部坂ルート 往路 約3時間・復路 約2時間

往路:治部坂高原登山口→横岳→大川入山山頂

復路:(往路と同じ) もしくは 大川入山山頂→あららぎ高原スキー場(約2時間30分)

 


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